上の写真は３か月前以前の防水工事を行っていない、雨漏れ中のドレン（排水口）です。
水が入りそうなところをお施主様がテープで止めています。

この段階では通常排水口と床との段差はないのですが、改修工事時に、改修ドレンと言う物をこの中に埋め込みますのでその厚み分の段差が平場につき、勾配が緩い平場では、逆勾配となって水たまりを発生させることがあります。

それでは今回の工事の様に事前に平場を斫ればよいのですが、下地に何が入っているかにより出来る物と出来ないものがあり、通常モルタル等で勾配をお付けるのですが、既存のドレンを外さなくてはいけないので、周囲を痛めるデメリットと、樋を一度外してまた取り付けるという手間がかかります。
つまり、費用と日数と躯体を少し痛めるデメリットと多少の水たまりとを比べると後者の方がデメリットは少ないと考えてお見積りを作成・ご提案いたしました。

結果的に屋上防水工事を塩ビシート防水絶縁工法で行って３か月後に、段差解消の追加工事を行いました。

上の写真が完成後の排水溝となります。

因みに改修ドレンとは写真の様な物です。（他にも形状有り）

左の写真がドレンの口側。
真ん中の写真がドレンの裏側で蛇腹になっています。
右の写真は排水口に取り付けた所で、この後排水口の隙間を埋めて、新しい竪樋を取り付けます。

将来隙間を埋めた所が劣化して切れてしまうと漏水のリスクがありますので、大きめのフードカバーを取り付けると安心です。

施工開始

せっかく３か月前に取り付けたドレンを取り外したのが、左の写真

コアで丸く穴を開け、２か所にシートを一体化させる鋼板を取り付けたのが２回目の写真となります。

まず、隙間部分に漏れなくモルタルを打ち込み（左側写真）
残りを勾配を考えながらモルタルを打設していきます。（右側写真）

ドレンを差し込んで既存の防水シートと一体化させ、弱い部分にはパッチを施工して完成です。

今回の工事はご提案段階で塩ビシートを重ねるので最低１．５ｍｍ、場所によると３ミリの厚み（段差）が付くこととドレン廻りにも段差が出ることをお伝えしての工事でしたが、末永くこの建物がもう雨漏りなく存在するためには、出来るだけ水たまりが起きるのを防ぎたいとの強いご要望があり、追加工事として行いました。

建物はＡＬＣ住宅３階建てで鉄筋がＡＬＣの中に走っていますので、それを切らずにドレンの位置を変えていく等慎重な作業が必要な工事でしたが、お施主様に喜んで頂けて非常にやりがいのある工事でもありました。

またこのお施主様は神戸市北区の一戸建ての塗装工事のお見積りのご依頼も頂きました。